國廣勇人様勉強会報告

勉強会概要

勉強会名:立法府内部の立場から見たEBPMの現状と課題について
日時:3/12(日) 13:00~15:00
講演者:衆議院調査局主席調査員 國廣勇人様

國廣勇人様からは、3月18日、19日に開催するSpring GEIL 2023において医療データを元にした政策立案コンテストを実施することから、「証拠に基づいた政策立案」(Evidence-Based Policy Making 以下EBPM)に関して、立法府ならではの視点からお話をお聞きました。GEILはしばしば、国会議員や省庁の官僚の方々と勉強会を開催していますが、衆議院調査局の皆様とは関わり合いがあまりなく、お伺いした調査局の業務内容は新鮮なものでした。国会議員から求められる様々な情報の収集を通して得られた知識を得た上で、各界の有識者から意見を伺い、国会の様子を見て日本の現状の取り組みを客観視された國寅様の考えや意見は、非常に総合的で的確なご意見であり、大変実りのある勉強会になりました。
行政ではある程度EBPMの取り組みが進んでいる一方、国会では質疑で取り上げられることはあっても組織的な取組が今一つではないかなど、EBPMの利点と問題点、課題点についてお話を伺いました。

國廣様を招聘するに当たって参考にした文献:EBPMの現状と課題

GEILスタッフからの感想

普段、EBPMについては、官僚など行政の立場や、学者や研究者の方からお話を聞くことが多かったが、国会という立場からの視点は非常に新鮮だった。特に各政党が質疑でEBPMについて触れた回数の比較など。
EBPMが結果ありきの出来レースにならないよう気をつけるべきであると言うこと、エピソードに頼る政策立案も重要てあるということが特に印象的なお話だった(一橋大学社会学部2年)

普段は話を聞くことができない国会職員の立場から国会の答弁や、政策のつくられ方についてお話を聞くことができ、貴重な体験になりました。
中でも、元々行動経済学に興味があったためナッジ理論についての話が印象的でした。資金が限られている中で、人を相手にする政策には、動機付けが重要になると思います。良い選択肢を自発的に取れるよう手助けするというナッジ理論の発想は政策を考える上でとても有効なものだと改めて感じました。自分の知っている中では、階段をピアノに見立てて思わずのぼりたくなるよう感じさせることで、健康を促進するものなどがあったけれど、「得る喜びよりも失う痛み」などの心理を利用したがん検診の促進などはとても面白いと感じました。人の心理的特徴を捉えることで新たな政策の発想が生まれてくるのかも、と考えるととてもワクワクしました。
また、話を通じて、EBPMと言っても何を根拠とするのかを決定する過程がとても難しいことを知りました。どんな政策が必要なのかを考える時、評価の仕方まで含めて思考し、次の政策のエビデンスとして活かす必要があると感じました。評価の仕方に注目したことはほとんどなかったので、政府がどのように政策の結果を評価をしているのか、調べてみたいと思います。(早稲田大学法学部1年)

EBPMについてお話を伺った。勉強会のテーマを聞いて、難しい話だと思って身構えていたが、2時間にわたって詳しく、具体例として映像などを交えつつお話しいただけたので、大変勉強になった。来週開催するSpringGEILに向けて景気が高まったと思う。(早稲田大学基幹理工学部1年)

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