Spring GEIL2019「技能実習生問題」

外国人技能実習制度(以下、技能実習制度)の前身は、1960年代後半から海外の現地法人等で社員教育として行われていた研修制度である。その制度が評価され、1990年の入国管理法成立を契機に、1993年、現在の技能実習制度が始まった。その内容は、出身国での修得が困難な技能を、日本において企業や個人事業主等の実習実施者と雇用関係を結ぶことによって修得・熟達を図るというものである。制度の目的・趣旨は、技能実習制度が創設されて以来一貫しており、技能実習法には、基本理念として「技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない」(法第3条第2項)と記されている。
国際社会における日本の役割を果たすために設けられたこの技能実習制度であるが、制度及び技能実習生を巡る問題は後を絶たない。

日本人の実習実施者によるセクシュアル・ハラスメントやパスポートの取り上げ。帰国を強要される等のハラスメント。劣悪な労働環境。上がらない低い賃金。暴力やいじめ。そういった過酷な状況に耐えきれずに失踪する、あるいは最悪の場合、命を絶ってしまう技能実習生も少なくない。平成24年の技能実習生の失踪者数は2000人であったが、平成29年には7000人を超えており、深刻な問題であることが見てとれる。技能実習生による日本における犯罪も増加傾向にある。その犯罪のほとんどが窃盗や万引きであるが、殺人や強盗といった凶悪犯罪も起きている。失踪者や犯罪者の増加の裏には、借金等、技能実習生側の問題もあれば、偏見や差別等の日本人側の問題もある。また、技能実習生が本人の意思では実習先を変更できない等の制度上の問題もある。

技能実習生をめぐる諸問題には様々な要因が複雑に絡み合っており、解決することは容易ではない。しかし、日本は現在人口が減少傾向にあり、生産年齢人口も同様に減少している。技能実習生をめぐる諸問題を解決することは、日本のために必要不可欠である。

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