学生のための
政策立案
コンテスト

コンテストテーマ

教育格差

コンテストテーマ

教育格差

近代は人間に自由と平等をもたらしたのではない。
不平等を隠蔽し、正当化する論理が変わっただけだ
小坂井敏晶『神の亡霊』6 近代の原罪より

日本社会は身分制度から解放され、
誰もが自由で公平な競争の中で「なりたい自分」を追求できる社会であると、そう信じられてきた。

しかし、そのような社会は虚構であった。
メリトクラシーの前提たる「公平な」競争は実際には生まれによって有利不利のある出来レースであり、学校教育は格差の再生産装置に陥った。
そのような環境下でも、子どもたちは「自由」という虚構を押し付けられ続けている。

何でも自由に行うことができるそのようなありがたい社会で失敗するのならそれはお前の努力が足りないのだ。

「自由」の名の下に、成功しなければその人の努力不足であるという自己責任論が正当化されているのである。
まさに「緩やかな身分制度」とでもいうべきものが私たちの社会に確かに存在している。
この事実を真に受け止めた議論がどれほどあろうか。

近年、大学入試制度改革を皮切りに世間の教育格差の関心は高まりつつある。
しかしながら、これらの関心はどこか「他人事」であるという意識を伴っている。
一人一人の子どもたちに寄り添いつつ、彼らの問題は「私たち」の社会の問題である延いては「自分ごと」であるとする意識は希薄であるように思われる。

教育格差が注目を集める今こそ私たち一人一人が「どんな社会を、どんな人を育てたいのか」という教育の本質を考え抜き、「格差をどうしたいのか」という思いの丈を伝え合い、自己責任論の建前ではない、真に「自由」と言える学びの環境を希求する中で、自己と他者の価値観の心髄に真摯に向き合うことが必要である。

学生団体GEILは本コンテストがそのような場の一つとなることを願ってやまない。

日本社会は身分制度から解放され、誰もが自由で公平な競争の中で「なりたい自分」を追求できる社会であると、そう信じられてきた。 しかし、そのような社会は虚構であった。 メリトクラシーの前提たる「公平な」競争は実際には生まれによって有利不利のある出来レースであり、学校教育は格差の再生産装置に陥った。 そのような環境下でも、子どもたちは「自由」という虚構を押し付けられ続けている。 何でも自由に行うことができるそのようなありがたい社会で失敗するのならそれはお前の努力が足りないのだ。 「自由」の名の下に、成功しなければその人の努力不足であるという自己責任論が正当化されているのである。 まさに「緩やかな身分制度」とでもいうべきものが私たちの社会に確かに存在している。 この事実を真に受け止めた議論がどれほどあろうか。 近年、大学入試制度改革を皮切りに世間の教育格差の関心は高まりつつある。 しかしながら、これらの関心はどこか「他人事」であるという意識を伴っている。 一人一人の子どもたちに寄り添いつつ、彼らの問題は「私たち」の社会の問題である延いては「自分ごと」であるとする意識は希薄であるように思われる。 教育格差が注目を集める今こそ私たち一人一人が「どんな社会を、どんな人を育てたいのか」という教育の本質を考え抜き、「格差をどうしたいのか」という思いの丈を伝え合い、自己責任論の建前ではない、真に「自由」と言える学びの環境を希求する中で、自己と他者の価値観の心髄に真摯に向き合うことが必要である。 学生団体GEILは本コンテストがそのような場の一つとなることを願ってやまない。

コンテスト形式

コンテスト形式

オンライン形式

初対面4人制

スタッフのサポート

オンライン形式

初対面4人制

スタッフのサポート

コンテストの魅力


ここでしか出会えない仲間

GEILのコンテストに参加することでしか出会えない仲間がいます。コンテストでは、初めて会う班のメンバーの意見を聞きながら議論を進めます。新たな仲間と過ごし時間の中で自分の視野が広がっていく、刺激的な体験となるでしょう。

徹底した“議論”と“アウトプット”

社会問題の解決策を1から作り上げるため、徹底した議論とアウトプットを重ねます。考えて終わりではない政策の奥深さを体験できるのはここだけ。

価値観の刷新

立案を行う中で様々な価値観に触れ、人と、自分と向き合います。新たな仲間と過ごす時間は、自分の視野が広がっていく刺激的な体験になること間違いありません。

ここでしか
出会えない仲間

コンテストでは、初めて会うメンバーとチームを組んで議論を進めます。様々なバックグラウンドを持つ優秀な学生に出会えるチャンスです。

徹底した
“議論”と
“アウトプット”

社会問題の解決策を1から作り上げるため、徹底した議論とアウトプットを重ねます。考えて終わりではない政策の奥深さを体験できるのはここだけ。

価値観の
刷新

立案を行う中で様々な価値観に触れ、人と、自分と向き合います。新たな仲間と過ごす時間は、自分の視野が広がっていく刺激的な体験になります。

スケジュール


8月23日(日)
参加者たちが初めてオンラインにて一堂に会します。基調講演では上智大学准教授 相澤真一様よりご登壇いただき、濃密な2週間が始まります。

8月24/25日
ヒアリング
政策や、教育格差について産官学の立場から取り組む社会人の方々からお話を伺います。現場の生きた声を政策案に吹き込んでいきます。
戦略策定
GEILのスタッフのサポートの中、チームとともに教育格差の解決に効果的な政策を議論します。

8月26日 休憩

8月27日
二回目のヒアリングです。一回目とは異なる現場で活躍される方々からお話を伺い、多角的に課題の構造を見つめていきます。

8月28日
終日戦略策定を行います。

8月29日
『教育格差―階層・地域・学歴』の著者である、早稲田大学准教授の松岡亮二様からお話を伺います。

8月30日 休憩

8月31日
政策案発表に向け、「良いアイデア」では終わらない、実現性ある政策案政策になるようアドバイスをいただきます。

9月1日
終日戦略策定を行います。

9月2日 休憩 

9月3日
政策案発表前の最後の戦略策定になります。それまで議論し、作り上げたものを「伝える」までが政策立案です。要点が簡潔にまとめられた、説得力のあるプレゼン作成が求められます。

9月4日
議論を経て完成した政策案を審査員に発表します。審査員の方々からプロの視点のフィードバックを頂き、政策案の改善を図ります。上位3チームが決勝プレゼンテーションに進みます。

9月5日 休憩 (審査日)
Day11 決勝プレゼンテーション
  9月6日
予選プレゼンテーションで決勝出場を果たしたチームは審査員からいただいたアドバイスのもと、最後のブラッシュアップを行います。 そして、ついに20チームの中で最も優秀な政策案が決定します。

9月6日

予選プレゼンテーションで決勝出場を果たしたチームは審査員からいただいたアドバイスのもと、最後のブラッシュアップを行います。 そして、ついに20チームの中で最も優秀な政策案が決定します。

応援のお言葉

萩生田 光一様

文部科学大臣

教育は、未来社会を拓く原動力であるとともに、学びに向かう者一人一人にとっては、自身の可能性を大きく広げ、自己実現を支える力を培う営みです。

文部科学省では、経済的な要因などに左右されず、誰もが将来に希望を持って学ぶことができる社会を実現するため、全国どこでも充実した教育が受けられる学校制度の整備や教育無償化などの取組を進めています。

他方、家庭の経済状況が学力や進路に影響を与えることがデータでも示唆されているとおり、私たちはなお、そうした社会の実現に向け、手を緩めずに一層の取組を続けていかなければなりません。

志を持つ皆さんが今回「教育格差」をテーマに政策立案の議論に取り組むことは、この重要な社会課題について知見と問題意識を高めるのみならず、将来皆さんが社会と積極的に関わっていく力を培うことにつながるものであり、極めて有意義なことと確信します。

今年のコンテストはリモート形式とのことで、戸惑う場面もあるかもしれませんが、次代を担う皆さんには、こうした状況をむしろ新しい発展への好機と捉え、様々に工夫を凝らし、大いに議論し、仲間との研鑽に全力で励んでいただきたいと心から願っています。

塩崎 恭久様

元厚生労働大臣

本年度のテーマである「教育格差」は今の日本社会には重要なテーマであります。教育格差の背景には経済格差、文化資源格差、意欲格差等が複雑に絡み合い、表面から推測されにくい問題があり、特に福祉的視座が求められています。

私が厚生労働大臣時代(2014年~2017年)には、真に子どもに優しい国を目指して取り組んだ「児童福祉法」等の抜本的改正に至りました。これについては、未来を担うこの国の子供たちの権利を守り、生きづらさの中にいる子どもたちに向き合える行政サービスの実現を目指して今も取り組み続けています。

皆さんが学生時代に「教育格差」をテーマに現場の声から政策まで幅広く学ぶことは、実に意義深いと思います。子どもの社会課題解決における「教育」と「福祉」は別々にとらえていては解決つかないものであり、他の多くの政策との関連が必須であります。さまざまな立場から、当事者意識を持ってこの国を考えていくことは、この国の未来を形成する大きな力になると信じています。

コロナ禍の夏、オンラインによる政策立案コンテストチャレンジが、参加者一人一人にかけがえの無い、有意義な時間となることを心から願っています。日本の未来を担う皆さんへ、心からのエールを贈りしたいと思います。そして、いつかみなさんと日本の為に一緒に仕事が出来ることを期待しています。

馳 浩様

自由民主党教育再生実行本部長

「学生のための政策立案コンテスト2020」開催を心からお慶び申し上げます。本年は例年と異なる開催形式となり、様々な困難を乗り越えながら開催実現に尽力をされた関係各位に深く敬意を申し上げると共に、新型コロナウイルス感染症の影響を受けられた全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。

新型コロナウイルス感染症は、日本のみならず世界各国の経済・社会に甚大なる影響を及ぼし、私たちの生活環境や日常にも大きな変革の必要性が迫られております。

教育を取り巻く諸情勢に関しても、学校の一斉休校やオンライン授業、感染拡大防止対策など、児童生徒・保護者・学校現場等に多くの混乱と負担をもたらしました。政府としても、GIGAスクール構想の促進や各種ガイドライン策定、予算を伴う支援措置など、学習機会の確保に向けた様々な取り組みを進めて参りました。

一方、コロナ禍における教育環境に於いて、オンライン授業や家庭学習等で地域や家庭環境による教育格差が生じていることが指摘をされている中、今回の政策立案コンテストのテーマ設定されたことは、大変意義深いことであると認識をしております。

今回のコンテストを通じて、教育格差の現状、要因、社会的背景等を分析し、学生の皆様の目線を通した多様で斬新な政策提言がEBPMの観点からも成されることに大きく期待をしております。また、社会の様々な課題に向き合い、問題意識を高め、それを克服すべき将来を担う多様な人材育成に貢献されることも強く願っております。

ポストコロナ時代の持続可能で、個別最適化された多様な教育のあり方の実現に向けて、国政においても力を尽くして参りますことを御誓い申し上げ、今回のコンテストへの激励のメッセージとさせて頂きます。

牧島 かれん様

衆議院議員

「学生のための政策立案コンテスト2020」の開催を心よりお慶び申し上げます。さまざまな課題がある中で、考え、現場の声をすくい上げ、分析し、語り合うことはとても大切なことです。そして、その先に、実際にワークする具体的な政策として築き上げる力を培うことは最も重要なことだと考えています。

「こうしたら良いのに」「こうしたいな」を、イメージすることは全ての糸口です。一方で、「なぜこうなっているのか」「どうしてできないのか」を考えることも、同じくらい意義深く、その先へ進む鍵にもなると思います。そして、考えるだけではなく、実際に行動してみてください。現場に立つことでしか見えないものもあるからです。

最後に、国内課題のみならず、世界を広く捉える視点も若い世代の方々に持っていただきたいと思っています。それは数多ある国々の中で、自由に発想する時間と環境を持つことができた者の使命のひとつだとも感じています。皆さんのこれからに期待しています。

相澤 真一様

上智大学総合人間科学部教育学科准教授

学生団体GEILの皆様が、コロナ禍の困難な状況のもとでも、オンラインで政策立案コンテストを開催しようとする熱意に、心から敬意を表するとともに、応援のメッセージをお送りいたします。

本年のテーマの教育格差は、多くの研究が積み重ねられながら、なかなか解決してこなかった難問です。日本国内の教育格差は、見えづらいことも多く、学校現場では問題の可視化自体がしばしば避けられてもきました。学生の皆様も自分の受けてきた教育に大きな不平等が存在したことを実感してこなかった人もいらっしゃるのではないでしょうか。

一方で、社会全体の必要とされるスキルが高まるなか、ひとり親家庭の相対的貧困率の高さや地域間の進学機会の不平等などの問題は、近年、見過ごすことができない状況となってきています。

日々、学問の先端を学ぶ学生の皆様が、自分たちの社会問題として、より当事者に近い立場から教育格差の問題を考えることには大きな意義があるはずです。今回の政策コンテストを通じて、皆様それぞれが日本社会の問題点に気づき、その解決に向けて、今後に活かしていけるきっかけとなるような2週間となることを心より期待しています。共に考えてまいりましょう。

松岡 亮二様

早稲田大学准教授

本人に変えることができない初期条件である出身家庭の社会経済的地位や出身地域といった「生まれ」によって学力や学歴といった結果に差があることが「教育格差」です。心情的には人生を自由に切り開くことができるという物語を信じたいところですが、「生まれ」と教育結果の関連は戦後日本に育ったすべての世代・性別で確認されてきました。

  データで「教育格差」という実態と向き合うと、自分にできることなんて何もないんじゃないか、と感じるかもしれません。少なくとも私は『教育格差(ちくま新書)』を執筆する過程で、何度も虚無感に襲われました。編集者や研究者仲間の助言と励ましがなければ書き上げることはとてもできなかったわけですが、この点、GEILの政策立案コンテストは、41組のチーム制に加えてスタッフの支援という、難題に取り組むための好条件が揃っています。課題の難しさに直面して投げ出したくなったとしても、お互いに励まし合いながら現実と理想の狭間で悩んだ上で実現可能性のある政策を言語化する、という素晴らしい機会になるはずです。 

 教育格差に対する政策を考えることは、そのまま拙著7章のタイトルである「わたしたちはどのような社会を生きたいのか」という問いと向き合うことを意味します。もっともらしい「何もしない・できない」理由を並べ肩を竦めて冷静さを装い現状を是認するのではなく、仲間と共に汗水垂らして徹底的に考え抜いた政策提案を期待しています。

応援のお言葉

萩生田 光一様
文部科学大臣

教育は、未来社会を拓く原動力であるとともに、学びに向かう者一人一人にとっては、自身の可能性を大きく広げ、自己実現を支える力を培う営みです。

文部科学省では、経済的な要因などに左右されず、誰もが将来に希望を持って学ぶことができる社会を実現するため、全国どこでも充実した教育が受けられる学校制度の整備や教育無償化などの取組を進めています。

他方、家庭の経済状況が学力や進路に影響を与えることがデータでも示唆されているとおり、私たちはなお、そうした社会の実現に向け、手を緩めずに一層の取組を続けていかなければなりません。

志を持つ皆さんが今回「教育格差」をテーマに政策立案の議論に取り組むことは、この重要な社会課題について知見と問題意識を高めるのみならず、将来皆さんが社会と積極的に関わっていく力を培うことにつながるものであり、極めて有意義なことと確信します。

今年のコンテストはリモート形式とのことで、戸惑う場面もあるかもしれませんが、次代を担う皆さんには、こうした状況をむしろ新しい発展への好機と捉え、様々に工夫を凝らし、大いに議論し、仲間との研鑽に全力で励んでいただきたいと心から願っています。

塩崎 恭久
元厚生労働大臣

本年度のテーマである「教育格差」は今の日本社会には重要なテーマであります。教育格差の背景には経済格差、文化資源格差、意欲格差等が複雑に絡み合い、表面から推測されにくい問題があり、特に福祉的視座が求められています。

私が厚生労働大臣時代(2014年~2017年)には、真に子どもに優しい国を目指して取り組んだ「児童福祉法」等の抜本的改正に至りました。これについては、未来を担うこの国の子供たちの権利を守り、生きづらさの中にいる子どもたちに向き合える行政サービスの実現を目指して今も取り組み続けています。

皆さんが学生時代に「教育格差」をテーマに現場の声から政策まで幅広く学ぶことは、実に意義深いと思います。子どもの社会課題解決における「教育」と「福祉」は別々にとらえていては解決つかないものであり、他の多くの政策との関連が必須であります。さまざまな立場から、当事者意識を持ってこの国を考えていくことは、この国の未来を形成する大きな力になると信じています。

コロナ禍の夏、オンラインによる政策立案コンテストチャレンジが、参加者一人一人にかけがえの無い、有意義な時間となることを心から願っています。日本の未来を担う皆さんへ、心からのエールを贈りしたいと思います。そして、いつかみなさんと日本の為に一緒に仕事が出来ることを期待しています。

馳 浩
自由民主党教育再生実行本部長

「学生のための政策立案コンテスト2020」開催を心からお慶び申し上げます。本年は例年と異なる開催形式となり、様々な困難を乗り越えながら開催実現に尽力をされた関係各位に深く敬意を申し上げると共に、新型コロナウイルス感染症の影響を受けられた全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。

新型コロナウイルス感染症は、日本のみならず世界各国の経済・社会に甚大なる影響を及ぼし、私たちの生活環境や日常にも大きな変革の必要性が迫られております。

教育を取り巻く諸情勢に関しても、学校の一斉休校やオンライン授業、感染拡大防止対策など、児童生徒・保護者・学校現場等に多くの混乱と負担をもたらしました。政府としても、GIGAスクール構想の促進や各種ガイドライン策定、予算を伴う支援措置など、学習機会の確保に向けた様々な取り組みを進めて参りました。

一方、コロナ禍における教育環境に於いて、オンライン授業や家庭学習等で地域や家庭環境による教育格差が生じていることが指摘をされている中、今回の政策立案コンテストのテーマ設定されたことは、大変意義深いことであると認識をしております。

今回のコンテストを通じて、教育格差の現状、要因、社会的背景等を分析し、学生の皆様の目線を通した多様で斬新な政策提言がEBPMの観点からも成されることに大きく期待をしております。また、社会の様々な課題に向き合い、問題意識を高め、それを克服すべき将来を担う多様な人材育成に貢献されることも強く願っております。

ポストコロナ時代の持続可能で、個別最適化された多様な教育のあり方の実現に向けて、国政においても力を尽くして参りますことを御誓い申し上げ、今回のコンテストへの激励のメッセージとさせて頂きます。

牧島 かれん
衆議院議員

「学生のための政策立案コンテスト2020」の開催を心よりお慶び申し上げます。さまざまな課題がある中で分析し、語り合うことはとても大切なことです。そして、その先に、実際にワークする具体的な政策として築き上げる力を培うことは最も重要なことだと考えています。
「こうしたら良いのに」「こうしたいな」を、イメージすることは全ての糸口です。一方で、「なぜこうなっているのか」「どうしてできないのか」を考えることも、同じくらい意義深く、その先へ進む鍵にもなると思います。そして、考えるだけではなく、実際に行動してみてください。現場に立つことでしか見えないものもあるからです。

最後に、国内課題のみならず、世界を広く捉える視点も若い世代の方々に持っていただきたいと思っています。それは数多ある国々の中で、自由に発想する時間と環境を持つことができた者の使命のひとつだとも感じています。皆さんのこれからに期待しています。

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相澤 真一様
上智大学総合人間科学部教育学科
准教授

学生団体GEILの皆様が、コロナ禍の困難な状況のもとでも、オンラインで政策立案コンテストを開催しようとする熱意に、心から敬意を表するとともに、応援のメッセージをお送りいたします。

本年のテーマの教育格差は、多くの研究が積み重ねられながら、なかなか解決してこなかった難問です。日本国内の教育格差は、見えづらいことも多く、学校現場では問題の可視化自体がしばしば避けられてもきました。学生の皆様も自分の受けてきた教育に大きな不平等が存在したことを実感してこなかった人もいらっしゃるのではないでしょうか。一方で、社会全体の必要とされるスキルが高まるなか、ひとり親家庭の相対的貧困率の高さや地域間の進学機会の不平等などの問題は、近年、見過ごすことができない状況となってきています。

日々、学問の先端を学ぶ学生の皆様が、自分たちの社会問題として、より当事者に近い立場から教育格差の問題を考えることには大きな意義があるはずです。今回の政策コンテストを通じて、皆様それぞれが日本社会の問題点に気づき、その解決に向けて、今後に活かしていけるきっかけとなるような2週間となることを心より期待しています。共に考えてまいりましょう。

松岡 亮二様
早稲田大学
准教授

本人に変えることができない初期条件である出身家庭の社会経済的地位や出身地域といった「生まれ」によって学力や学歴といった結果に差があることが「教育格差」です。心情的には人生を自由に切り開くことができるという物語を信じたいところですが、「生まれ」と教育結果の関連は戦後日本に育ったすべての世代・性別で確認されてきました。

 データで「教育格差」という実態と向き合うと、自分にできることなんて何もないんじゃないか、と感じるかもしれません。少なくとも私は『教育格差(ちくま新書)』を執筆する過程で、何度も虚無感に襲われました。編集者や研究者仲間の助言と励ましがなければ書き上げることはとてもできなかったわけですが、この点、GEILの政策立案コンテストは、4人1組のチーム制に加えてスタッフの支援という、難題に取り組むための好条件が揃っています。課題の難しさに直面して投げ出したくなったとしても、お互いに励まし合いながら現実と理想の狭間で悩んだ上で実現可能性のある政策を言語化する、という素晴らしい機会になるはずです。

 教育格差に対する政策を考えることは、そのまま拙著7章のタイトルである「わたしたちはどのような社会を生きたいのか」という問いと向き合うことを意味します。もっともらしい「何もしない・できない」理由を並べ肩を竦めて冷静さを装い現状を是認するのではなく、仲間と共に汗水垂らして徹底的に考え抜いた政策提案を期待しています。

過去参加者の声

 自分から発信することの重要さを知りました。元々自分に自信がないために、明確な主張をするのが苦手でした。 
しかしチームメイトは自分の意見をしっかり受け止めてくれてくれ、良いものは受け入れ、甘いものは甘い点をしっかりと指摘してくれました。 
必要なのは完璧な知識ではなく、お互いにしっかり主張した上で協力しながら組み立てていくことなのだ、と実感しましたね。

村上あやめさん

九州大学法学部
学生のための政策立案コンテスト2019参加

GEILのイベントの議論の質の高さや、いらっしゃる社会人の方などのレベルの高さを感じました。
見聞きすることに終始したり、社会問題を表面的に議論して満足感を得るようなイベントが多い中、GEILは特異だと思います。
ケースブックやヒアリングなどを活用した徹底的なインプットに基づき論理的なアウトプットを出すことへ重点が置かれているところが魅力的です。

逸見諒太さん

東京大学法学部
学生のための政策立案コンテスト2019参加

 自分から発信することの重要さを知りました。元々自分に自信がないために、明確な主張をするのが苦手でした。 
しかしチームメイトは自分の意見をしっかり受け止めてくれてくれ、良いものは受け入れ、甘いものは甘い点をしっかりと指摘してくれました。 
必要なのは完璧な知識ではなく、お互いにしっかり主張した上で協力しながら組み立てていくことなのだ、と実感しましたね。

村上あやめさん

九州大学法学部
学生のための政策立案コンテスト2019参加

GEILのイベントの議論の質の高さや、いらっしゃる社会人の方などのレベルの高さを感じました。
見聞きすることを終始したり、社会問題を表面的に議論し満足感を得たりする系のイベントが多い中で、GEILは特異だと思います。
ケースブックやヒアリングなどを活用した徹底的なインプットに基づき論理的なアウトプットを出すことへ重点が置かれているところが魅力的です。

逸見諒太さん

東京大学法学部
学生のための政策立案コンテスト2019参加

| 「学生のための政策立案コンテスト2020」 講師の方々

2020年度のコンテストでは、次世代社会研究機構代表理事 西田陽光様のご協力のもと、以下の講師の方々にお話を伺いました。 (50音順)

上鹿渡 和宏先生 (早稲田大学人間科学学術院 教授) / 木村泰子先生 (大空小学校 初代校長) / 木本ゆう様 (NPO法人 日向ぼっこ 理事) / 小島祥美先生 (愛知淑徳大学交流文化学部 教授) / 小山訓久様 (NPO法人 リトルワンズ 代表理事) / 杉森共和様 (足立区チャレンジスクール開設準備室 校長) / 鈴木大裕様 (土佐町議会議員) / 玉谷祥子様 (LITALICO) / 戸ヶ崎勤様 (戸田市教育委員会 教育長) / 中原健聡様 (認定NPO法人Teach For Japan 代表) / 日野公三先生 (明蓬館高等学校校長・SNEC総合センター長) / 藤井康弘様 (FLECフォーラム代表幹事・東京養育家庭の会参与・元厚生労働省障害保健福祉部長) / 本山勝寛様 (日本財団子どもサポートチーム・人材開発チーム チームリーダー) / 李 炯植様 (Learning for All 代表理事) / 渡辺 由美子様 (特定非営利活動法人キッズドア 代表)

学生のための
政策立案
コンテスト
学生のための
政策立案
コンテスト
イベント詳細
日程 8月23日(日) ~ 9月6日(日)
対象 全国の大学生・大学院生
参加人数 80名
参加費 5000円
優勝賞金 20万円
実施方法 オンライン (Zoom・LINE等を使用)

応募方法

申込フォームを送信

「応募する」ボタンから フォームにアクセス

事前課題に回答

前期〆切 7月19日 後期〆切 8月 10日

選考結果通知

8月15日頃に お知らせ予定
日程 8月23日(日) ~ 9月6日(日)
対象 全国の大学生・大学院生
参加人数 80名
参加費 5000円
優勝賞金 20万円
実施方法 オンライン (Zoom・LINE等を使用)

応募方法

申込フォームを送信

「応募する」ボタンから
フォームにアクセス

事前課題に回答

前期〆切7月19日
  後期〆切8月10日 

選考結果通知

8月15日頃に
お知らせ予定

FAQ

チーム制のため全日参加が望ましいですが、臨機応変に対応いたします。
途中抜けの可能性がある方はお気軽に問合せフォームよりご相談いただければ幸いです。

そんなことはありません。
例年、様々な学部の学生が参加されており、中には理系の学生にも参加していただいています。
学部・専攻を超えた議論ができることも、本イベントの特徴です。

いずれの日も10時〜19時半の予定です。
途中で抜ける可能性のある時間帯があればあらかじめご相談ください。

※今後変更の可能性があります

参加には選考課題に取り組んでいただく必要がございます。
課題の提出期限は2回あり、1回目(前期〆切)が7/19(日)、2回目(後期〆切)が8/10(月)です。
前期と後期両方に提出していただくことも、どちらかのみに提出していただくことも可能です。

申し込みの際は前期に提出いただくことがおすすめです。
前期に通過された場合には参加費が4000円になり、通過されなかった場合でも課題のフィードバックを参考に後期に再提出することができます。

いいえ、その必要はございません。弊団体でチーム分けを行います。
全国から集まった学生80名の中から初対面の4人の組み合わせを作成いたします。

コンテスト1~2週間ほど前に事前にチームで交流できる機会を設ける予定でございます。
スタッフも交えて、楽しく交流できるコンテンツを準備しております。

はい。弊団体のスタッフが議論をサポートし、社会問題や政策の知識を補います。
また、弊団体で作成したCB(ケースブック)という資料集をお渡ししています。
これを使用することで、初めて取り組む方でも円滑に知識を共有できるようになっております。

後援

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協賛企業

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