五月祭企画「科学とは」

〈企画概要〉

名称:五月祭企画「日本の科学政策を語る」(パネルディスカッション

今年、学生団体GEILは2016年以来、7年ぶりに五月祭企画を出展しました。今年のコンテストで扱うテーマである、「科学」に関連して、五月祭初日の土曜日は、「科学とは」と題し、科学とはどのような営みなのか議論し、二日目の日曜日はそこから発展し、日本の科学技術政策の現状と今後の展望を議論しました。両日とも、パネルディスカッション形式で行いました。

〈初日「科学とは」の様子〉

日本の科学観や衆議院議員の福島伸享様、東京大学大学院薬学系研究科教授の富田泰輔様、株式会社テンクー代表取締役社長の西村邦裕様に「科学」や「日本の科学政策」について、パネルディスカッションをしていただきました。あげられたテーマとしては主に新型コロナウィルスに関することや日本国内における科学政策について、また、それらの議題に対する先生方の見解・展望についてお話を聞くというものでした。どのお話もめったに聞くことのできないような情報ばかりで貴重な機会となりました。特に、科学の展望についての先生方のお話は、私たちGEILメンバーにとってとても有意義なものでした。

また、企画終盤では、講演全体を通して、講演参加者が講演者に対して質問をするというコーナーがありました。ここでは、それまで話されてきた議題に関することや先生方の意見に対しての参加者の疑問などが見受けられ、議論に拍車がかかりました。

中でも、日本における科学について質疑応答がなされており、それに対する先生方の回答も興味深く、勉強になりました。

最後に、今回の企画は全体を通して「科学」だけの枠にとらわれず、日本社会や政策、教育方針についてなど様々な議題にも触れることがあり、参加者やGEILメンバーの視野をより一層広げる契機となりました。

〈二日目「日本の科学技術政策」の様子〉

二日目は、前日の「科学とは」のお話を踏まえ、日本の科学技術政策の課題などについてパネルディスカッションを行いました。

パネラーはみやこキャピタル代表取締役岡橋寛明様 、東京大学大学院理学系研究科教授合田圭介様でモデレーターは経済産業省産業資金課長浅野大介様 が務められました。

はじめに、3名それぞれが簡単に自己紹介を行い、次に合田様が研究者の視点から感じる日本の科学の現状と米中との比較、科学と技術とイノベーションの違いや研究費の配分における選択と集中の課題などをご説明され、その後、浅野様から合田様のお話に関連した質問が岡橋様と合田様に投げかけられました。

その後、ベンチャーキャピタルを運営し、研究に資金提供する側から見た日本の研究環境やスタートアップ企業の現状を岡橋様からご説明いただきました。研究者として資金提供を受ける側の合田様と、資金提供をする側の岡橋様の立場の違いが印象的でした。特に合田様の、自分が論文を発表すると米中のファンドなどからは論文に関して、資金提供などが持ちかけられるが、日本のファンドに対しては自分から説明をしても、あまり理解してもらえないことが多いというお話が印象的でした。                  

木見尻

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