東北大学東北メディカル・メガバンク教授_荻島創一教授_勉強会報告

<勉強会概要>

名称:『Springのテーマ:医療データについて』
講師:荻島創一
日時:’23 2/13(月)@zoom

<勉強会の様子>

荻島先生には、Spring GEIL 2023で扱う医療データに関するお話をしていただきました。医療データの取り扱いでよく耳にする問題として患者のプライバシーの話がありますが、先生から医者のプライバシーという新しい視点をいただきました。自分達だけで考えるときどうしても自分達の視点である患者目線からしか考えられませんでした。荻島先生に医者当事者だからこその視点や、企業などのベンダー視点からの話などを伺うことができて、新しい視野を手に入れることができた勉強会でした。

<GEILスタッフの感想>

医療データの研究利用に際して、多様なステークホルダーからなるData access committeによる倫理的な審査が行われるという仕組みが興味深かったです。今後、政策を作る上で、医療データに限らず多くの科学技術が関わってくる中で、科学者、市民、行政という多様な視点が必要になってくることを考えると、このような仕組みをさらに勉強し、どのようなガバナンスが望ましいか考えていきたいと思いました。(東京大学教養学部文科一類2年)

非常にわかりやすくお話しいただき、医療データの全体像をすっきりと掴めたような気がします。FHIRから広がったアメリカの医療データ業界のお話は、医療データを用いた新しく面白い社会像を想像する上でヒントを得たような気がしました。困っている問題をただ解消するだけでなく、その先にある新しい生活像、社会像を提示することに政策立案の面白さがあると個人的に感じていますが、その面白さをコンテスト参加者に体験してもらうのは口で言うより難しく、苦戦しているところです。引き続き医療の現場や医療データについての理解を深めていくことはもちろんですが、そうした面白い議論をデザインすることの価値を改めて確認できました。(東京大学教養学部文科二類1年)

患者サイドに立って医療データ利活用を考えた際、患者のプライバシーくらいしか頭になかったので、患者自身が医療データをコントロールできるFHIRの仕組みのお話は非常に興味深かったです。また、医師のプライバシーのお話も自分では考えた事がなく、大変新鮮でした。政策立案をする上で、医療データの利活用という課題には、多くのアクターが関わるとおもいます。荻島先生のように、最初にお話しくださったきっかけから、熱量やパッションをもってデータ活用に取り組んでおられる医師目線でのお話が今回の勉強会で聞けて非常に良かったです。ベンダー視点でのお話は中々聞いた事がないので、次は少しそちらサイドのお話も聞いてみようかと思います。(一橋大学社会学部1年)

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