川上浩司教授勉強会報告(2/10)

<勉強会の概要>

2/10(金)12:00〜14:00 
京都大学医学部川上浩司教授「医療ビッグデータの利活用について」

今回の勉強会では、川上浩司教授に医療ビックデータに関する講演をしていただきました。主に、今まで行ってきた医療データ関連の活動(会社立ち上げなど)、日本の医療データの利活用の現状、専門である疫学(臨床疫学や社会疫学等)に関するお話をしていただきました。
非常に行動力のある川上教授にしか断言できないような今の日本の医療データの問題点、危機意識が垣間見れる講演会となっていました。

 

<GEILメンバーの感想>

※あくまでも個人の感想で、団体の意見を表明するものではありません。 

今回は貴重なお話をありがとうございました。医療データを使った研究活動の事例や、医療データの収集・利活用を阻むさまざまなアクターの思惑について踏み込んだ話をしていただき、実感ある現状理解に一歩近づいたように思います。学生が政策立案すると政府が何かしらの事業をやるというものになりがちですが、今回の公演でWHRをはじめ民間の取り組みがかなり進んでいる印象を受け、むしろ行政があれこれやろうとすると動機の不純なものになりそうにも思えました。行政のやることは極力シンプルにしたほうが利権も絡まないし効果的なのだろうと個人的に感じました。今回のお話で得た視点からさらに学びを進めていくつもりです。(東京大学文科二類1年 男)

印象に残ったのは、「以前から疑問に思っている臨床現場のモヤモヤを、データと疫学の力で解析して、明日の医療を変える」という部分です。 自分達は政策立案を行っていますが、ただの学生である身では臨床現場の実情を知ることが難しく、現状ではそもそもどうしようもないと思いました。今後さらに医療データを用いて行う場合、なんとかして現場の方に政策のタネとなるようなモヤモヤを可能な限り聞いてみたいと思います。 全体を通して、スライドなど非常にわかりやすかったです。また、たまに私たちに身近な話に置き換えていただいたので理解がスムーズにできました。 ありがとうございました。(早稲田大学基幹理工学部1年 男)

本日は、京都からGEILのためにわざわざお越しいただきありがとうございました!
今後の予防医療がどうなっていくのか、というお話や実際に医療データを用いた研究をさまざまな診療科の観点から聞けたのが大変面白く興味深かったです。
また、私の友人に精神病の子がいるので、精神科のRWDへの活用方法を聞くことができ未来への希望を感じました。
個人的には、エピジェネティクスのお話がとても印象に残りました。遺伝子の膨大な地図はあれど、それを選択し地図に残る内容は7歳までに決まっている、という点で先生がお話しされていたライフコースデータを通じた予防医学は将来の社会において非常に重要なものになると思いました。
一方で、データの活用の話で、先生が仰っていた「政府はデータを半分くらいはいいように悪用する」という言葉には頷いてしまいました。
先生の実体験を元に生きたお話を聞くことができ、貴重なお時間でした。ありがとうございました。(日本大学法学部1年 女)

本日は貴重なお時間を私たちに割いてくださりありがとうございました。
電子カルテの利活用を進めること一つをとっても日本では利害が複雑に絡み合って、難しいという話にすごく興味を持ちました。日本の医療を発展させるために必要なことですら、各企業の利害が邪魔をして結局何も進歩していない状況に日本人として焦りを感じます。
また、データ利活用についてのテーマで政策立案をする際に、データを国が集める方法とデータを収集、加工する仕組みを世の中に作る方法が考えられると思うのですが、私は前者に関しては隣の国を連想させる恐ろしさがあると考えていたので、先生が国が国民に関するデータ収集に対して懐疑的である話は共感しました。
今回は雪の中東京まで来てくださり本当にありがとうございました。とても興味深く、これからのGEILでの活動に活かせそうです。(東京大学理科一類1年 女)

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